15年の時を経たローズメリア
- aki
- 8月11日
- 読了時間: 2分


自宅教室を始めてから、気づけばもう20年近く。
家のあちこちには、これまで手がけたフラワーデザインの作品が溢れています。
先日、作品の整理をしていたところ、懐かしいひとつの花と再会しました。
それは15年前、カントリーハーベストのウェディングブーケレッスンで作ったローズメリア。
ドライになり、まるで時が止まったかのように、静かな美しさを保っていました。




複数のバラの花びらを一枚ずつ分解し、ワイヤリングをして重ね合わせ、大きな一輪の花に仕立てる技法です。
その姿が椿(英名 Camellia)に似ていることから「メリア」と呼ばれています。
作業は花びらの数だけ工程があり、気が遠くなるほど手間がかかります。
それでも、花びらを一枚一枚重ねるたびに形が変わり、大輪の花が姿を現していくワクワク感は、今でも鮮明に覚えています。


ローズメリアはプリザーブドフラワーやアーティフィシャルフラワーで作られることが多いのですが、この作品は生花で作ったもの。
瑞々しい花びらが幾重にも重なった瞬間の美しさは、息を呑むほどでした。
そして15年の時を経て、色は落ち着き、質感はドライに変わっても、そこに宿る気品と存在感は変わりません。
時を超えてなお、人の心を惹きつける花の力を、改めて感じた瞬間でした。



















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